大手以外への事業承継を当社代表鈴木が解説します

承継先は、大手だけなのか

そろそろ事業承継をと考えたときに、一番に思い浮かぶのは、大手調剤チェーンへの事業承継ではないでしょうか。当社のクライアイント様の中にも、初めから「大手チェーンを紹介して下さい」とおっしゃられる方がいらっしゃいます。

よく考えた上で、それしかないと決断されたのであれば、それはあなたさまの薬局ですから、誰も否定をする権利はありません。ですが、M&Aのイメージだけでおっしゃっているのであれば、「中堅チェーンも考えてみては」というのが当社の考え方。大切な自分の会社や薬局を譲り渡す相手先選び、「イメージ」よりも、「自社に合った相手」かを見極めることが重要です。

当社には、現在のように薬局M&Aが当たり前におこなわれる前から、調剤薬局を専門に仲介をおこなってきました。その長年の経験から、「マッチング度を最高にする」という考えがあります。

「事業承継をしよう」と思っても、相手がいなければはじまりませんし、相手がいてもマッチする相手でなければ、承継は成立しません。はじめはマッチしない相手と思っていても、調整を重ねるうちに、あなたしかないとなる可能性だってあります。

事業承継を考えたときに、気をつけるべきことは

一番大切なのは、「他社のまねをせず自社のゴールを明確にする」ことです。当社に依頼をされる方にも、薬局を経営していた知り合いはこう譲渡した、噂でこんなM&A話を聞いたことがあるとおっしゃられる方がいらっしゃいます。

他社の事例に気をとられすぎて、肝心の「自社の相手像」が定まらない。つい他社と比較し、噂に振り回され、いいことは一つもありません。自社は自社と主体的に考え、「自社のゴール」を明確にし、確実に進んでいくことが大事です。

事業承継を知り、冷静に考える習慣を

事業承継に対して必要以上に心配したり、執着したりするのは、事業承継について正しい知識を持っていないからではないでしょうか。日頃から事業承継について勉強をしておくことは、噂に振り回されずに、事業承継を成功に導くために必要なことです。

例えば、大手に承継をしたいと言っている方に、「なぜ大手と考えているのか」聞いても明確な答えが返ってこない。それでは、事業承継は上手くいきません。

改定のたびに、報酬がどんどん下げられていく。調剤薬局に明るい話題はなく、不安になって当然です。だからこそ、事業承継を勉強するべきです。

どんな相手がいて、どんな特徴があり、どうすればマッチできるのか、その結果何を期待できるのかを把握する。大切な自分の会社や薬局の将来を託すのだからこそ、しっかり理解しておくべきです。

事業承継に対して「難しい」「怖い」といったマイナスのイメージを持っている方は、先が見えないと考えているからでしょう。長年の経営で歴史が詰まった自社を受け入れる相手などいないだろう、そう決め付ける必要はありません。中堅チェーンが、受け手としてすぐれている点は、「柔軟性に長けていること」。譲り受けに積極的で、十分な資金を有している、このような相手を無視するのは、非常にもったいない話です。噂や思い込みに捕われず、冷静な判断を続けることで、結果的に事業承継のチャンスが増幅し、ハッピーと言えるリタイアが実現するのです。

鈴木が提案する”ハッピーリタイア”3カ条

1 「自社に合った相手」かを見極める

2 他社のM&Aのまねをせず自社のゴールを明確にする

3 日頃から事業継承について勉強をしておく