後継者の適正とは?

承継にあたって、もっとも重要なことは、後継者が社長の資質を持ち合わせているかどうかを見ることです。ただし、体験や教育により伸びる部分もあります。初めから完璧な後継者を求めるのはご法度です。

後継者の資質を見分けるための主なポイントは以下です。

リーダーシップはあるか?

会社のトップには、従業員をまとめ、引っ張っていく力が必要です。時には、「部下の失敗は俺の失敗」と、部下を守る親分肌も必要です。

借金をする覚悟はあるか?

社長になれば、当然、個人保証を求められます。後継者は、個人では考えられない額の借金を背負う覚悟が必要です。

従業員を大切にするか?

従業員を「命令に従う道具」ではなく、「自分で考える人材」として育てられる経営者が会社を守ります。従業員と一緒に成長していく経営者が望まれます。

コミニュケーション力はあるか?

もっとも重要な能力のひとつがコミュニケーション能力。相手の立場と主張を理解する力が不足していると、今まで社長が築いてきた取引先や金融機関、従業員との関係を壊しかねません。

イエスマンではないか?

若い後継者の新しい挑戦は、たとえ失敗するとわかっていても、可能な限りさせてみます。後継者は、そこから多くのことを学んでいくからです。逆に社長に言われたことしかしない後継者は会社を潰します。

会社の理念を引き継いでくれるか?

患者様、従業員、取引先は、社長の理念に付き合っているといっても過言ではありません。新会社を設立せず既存の会社を承継する目的の一つに理念の承継が含まれています。

会社を継ぐ意思があるか?

どんなに後継者にしいと考えている人がいても、本人にその気がなければあきらめなしょう。望まない承継は、従業員や取引先に迷惑を掛け、後に不幸を生むことになります。