調剤薬局をはじめ、医療・介護業界では後継者不足が深刻な問題となっています。
調剤薬局のオーナーは、世代交代を考える年齢の方が非常に多く、事業継承を考えている方も少なくありません。
薬局オーナーが引退するとなれば、従業員はもちろんのこと、最寄りの医療機関や利用者の方にも迷惑をかけてしまうことを危惧して自身の都合で決められないという場合も多いでしょう。
そのため、閉局を検討するのではなく、事業継承しようと取り組むオーナーが増えてきているのです。
今回は、調剤薬局の事業継承をスムーズに進めるための方法についてご紹介します。
事業継承には様々な事例がある
いざ調剤薬局のオーナーが事業継承しようと決意しても、どのように進めていけば良いのかわからず困っている方もいることでしょう。
近年では少なくなっているものの、以前は家族や親戚など、親族に継承するというケースもありました。
また、現在薬局に従事している薬剤師や従業員に独立志向がある場合には、従業員の継承も1つの選択となります。
親族や従業員といった気心知れた方に事業継承するというのは、オーナーにとっても決意しやすく、スムーズに引き継いでいくことができるでしょう。
しかし、親族で継承できる方がいなかったり、従業員も経営者として働く考えがないこともあり、後継者がなかなか見つからないことも多いです。
そんなときに行われている方法が、第3者への継承です。
この方法は薬局M&Aと呼ばれており、法人への継承や、個人薬剤師への継承、店舗を持ちたい個人薬剤師への継承など、様々な形があります。
中には、事業継承後も現在のオーナーがフランチャイザーとして残る、フランチャイズ店舗という形を選択している方もいます。
後継者がいても事業継承するべき?
そもそも後継者がいる場合、事業継承する必要はあるのでしょうか?
実際には、後継者がいる場合であっても、継承前に店舗の整理をするため事業継承したという事例があります。
例えば、10店舗程度運営している薬局法人を築いて、親族で後継者を希望する見込みがあるというオーナーは、運営している店舗を減らしたいという考えから事業継承を選択した例があります。
この事例では、薬局経営している中で、2店舗ほど薬剤師採用が困難なエリアにある店舗を事業継承するというものでした。
採算性は悪くないですが、採用難のエリアということで経営管理がしにくく、リスクが伴う可能性を考慮した結果、2店舗だけ事業継承という形を選択したのです。
経営管理が困難な店舗をそのまま運営していくよりも、事業継承して後継者に継承する前に譲渡する方がその後のためになると考えたのではないでしょうか?
後継者がいて、採算性が取れている場合でも、このような事例のように親族が引き継いだ後の経営管理の苦労やリスクを考慮して事業継承するオーナーも少なくないのです。
薬局M&Aでスムーズな事業継承を
親族でも従業員でもなく、第3者に事業継承する薬局M&Aは、近年スムーズに進めていくために多く選択されています。
事業継承したいオーナーと、薬局を引き継ぎたい方とをつなぎ合わせ、相談や交渉を重ね、お互いに納得のいく形で譲渡されることになります。
前述したように、薬局M&Aには、法人継承・個人薬剤師への継承などがあり、引退したいというオーナーだけでなく、店舗数を縮小したいというオーナーにとっても選択肢の幅が広がります。
しかしその一方で、第3者に事業継承したことで、これまでオーナーが築き上げてきた経営方針や考え方は無視され、引き継ぎを終えてからは新しい方向へとすぐに変化してしまうケースもあります。
そうなってしまうと、薬局のオーナーとしてもやりきれない気持ちになりますし、気持ち良く引き継ぎすることもできないでしょう。
薬局オーナーは、経営方針や考え方なども引き継いで欲しいと考える方も多いです。
そのため、引き継ぎたい経営者をしっかり話し合い、納得のいく形で進めていく必要があります。
では、薬局M&Aをスムーズに進めていくにはどのようにしたら良いのでしょうか?
薬局M&Aなら仲介会社を活用するべき
薬局M&Aを進めていくにあたり、仲介会社を活用する方法もあります。
薬局M&Aに仲介会社が入ることで、事業継承したいオーナーと、その店舗を引き継ぎたいオーナーとをマッチングし、適切な譲渡契約のもと、手続きを進めていってくれます。
きちんと話し合い、気持ち良く事業継承するためには、そういった薬局M&Aを扱う仲介会社を活用することも方法の1つではないでしょうか?
薬局M&Aの手続きには、行政による許可や指定関連など、数多くの手続きを行う必要があります。
手続きはほとんど書類作成となりますが、あまりに多く、自ら薬局M&Aを進めていくには時間も手間もかかってしまいます。
特に、事業譲渡の場合は開設者が変更になるため、それに伴う行政関連書類は膨大で、諸契約についても契約者変更で作成し直す必要があるでしょう。
しかし、その膨大な量の手続きで見落としが出たり、早く契約を進めようと相手先を簡単に決めてしまい、結果的に薬局M&Aに失敗してしまう可能性もあります。
仲介会社を活用することで、そういったリスクは減りますし、様々な手続きについても滞りなく進めてくれます。
仲介会社を活用すると、最初に薬局の事業継承を依頼したいオーナーと相談することになります。
譲渡の目的や時期、条件や希望などを十分に伝えることで、その後の相手先のマッチングに大きく関わってくるでしょう。
また、薬局M&Aは極秘に進めていくため、秘密保持契約を締結することになります。
オーナーの希望に合わせ、最適なプランと相手先を検討し、譲渡条件や手続きなども代行してくれます。
薬局オーナーがスムーズに薬局M&Aを行いたいと考えているのであれば、仲介会社を視野に入れると良いでしょう。
仲介会社に依頼するならアテックがおすすめ
薬局M&Aの仲介会社であるアテックは、薬局M&Aのサポートを行う実績のある専門会社です。
アテックは、大手の薬局事業はもちろんのこと、小さな規模薬局事業であっても関係なく譲渡することができる売り手市場について熟知しています。
新たに薬局を立ち上げることなく、既存の店舗で経営したいオーナーをつなぎ合わせるプロとして、これまでにも数々の譲渡契約を成立させ、薬局M&Aを成功させてきました。
また、事業継承したいオーナーと、店舗を経営したいオーナーとをマッチングできるサイト「ファーママーケット」の運営も行っており、オーナー自身が様々な案件の中から最適な相手先を選択することもできます。
薬局M&Aをするにあたって、仲介会社選びは非常に重要です。
薬局や薬局業界に明るくなければ、株式や店舗の評価が算出できませんし、相手先の状況も把握しにくくなってしまいます。
また、具体的な交渉は、1人で行うよりも専門家を付けて行うことでスムーズに進みやすくなります。
自分の会社や店舗を売ろうと行動は、状況によっては風評被害の原因になることもあるでしょう。
専門家を代理人として薬局M&Aを進めていくことで、風評被害を防ぎ、有利な交渉を実現できる可能性も高いです。
アテックは、事業継承したい薬局のオーナーに寄り添い、希望に基づいて親身になりながら進めていってくれます。
薬局M&Aを検討しているオーナーは、アテックやファーママーケットを活用してみてはいかがでしょうか?