薬局の事業継承・M&Aを検討している方が今すぐに動き出すべき理由

現在薬局のオーナーを務めているが、いずれ引退を検討しているという方も多いのではないでしょうか?

今じゃなくてもいつか事業継承、もしくはM&Aを行えば良いだろうと考える方も少なくありません。

しかし、薬局の事業継承やM&Aを検討されているのであれば、なるべく早く、できれば今すぐにでも動き出すべきなのです。

なぜ、早く事業継承やM&Aを実行した方が良いのでしょうか?

今回は薬局の事業継承・M&Aを検討している方が、今すぐに動き出すべき理由についてご紹介していきましょう。

薬局の市況をチェックしよう

事業継承やM&Aを早めにしておいた方が良い理由を述べる前に、まずは薬局の市況がどうなっているか確認する必要があります。

どのような市況になっているかチェックしてみましょう。

まず、病院で患者が薬を受け取るには基本的に薬局に行く必要がありますが、そもそも大きな病院であれば処方する場所が作られているので病院内で処方は済んでしまいます。

しかし、近年は「医薬分業」によって院内処方ではなく調剤薬局から薬をもらう院外処方が増えてきているのです。

なぜ医薬分業が進んでいったのかというと、背景には厚生労働省からの呼びかけがありました。

厚生労働省は医師がいる病院と、薬剤師がいる薬局を分業させることによって、それぞれの分野に特化した仕事ができ、医療の質を高めることができるとして医薬分業を進めていったのです。

そのため、2000年代頃から医薬分業が発展し、現在では調剤薬局の数も増えてきていると言えます。

また、ただ単純に薬局の数が増えているというだけでなく、最近は薬局の需要度も高まってきています。

これは、日本の人口割合で高齢者が増えていることが関係しています。

高齢者が増えることで医療機関を利用する方も増加し、毎月薬局から薬をもらうという方も見られるためです。

さらに、2016年4月からスタートされた「かかりつけ薬剤師」の制度によって、同じ薬局で服薬管理してもらえるようになったため、薬局を有効活用する高齢者も多いのです。

しかし、だからと言って薬局の市況が安定しているというわけではありません。

年々増加している国民医療費をどうにか削減しようということで行われた調剤報酬算定要件の見直しや薬価の引き下げなどが影響し、市場規模の拡大がストップしてしまう可能性が出てきてしまったのです。

さらに、先程かかりつけ薬剤師制度によって高齢者からの需要は増えたとご紹介しましたが、薬局側にとってはあまり良い点と捉えていない方もいらっしゃるかと思います。

かかりつけ薬剤師が導入されたことで24時間対応や在宅対応が可能となり、経営効率が悪くなってしまいました。

大手薬局メーカーならまだしも、個人経営で働いているスタッフ数も少ないような薬局で24時間対応や在宅対応は難しいと言えます。

ただこのような取り組みをしていないと、今度は逆に大手薬局にお客様を取られてしまう可能性もあるので、個人経営の薬局が経営しづらい状況になってしまっていると考えられるのです。

最近では医薬品販売の規制緩和を受けて、ドラッグストアでも処方箋受付が可能となったり、またスーパーやコンビニなどでもOTC(一般用医薬品)が販売できるようになったため、競合は激化している状況となっています。

薬局の事業継承・M&Aを検討している方が、今すぐに動き出すべき理由

薬局の市況をチェックしたところで、いよいよ薬局の事業継承・M&Aを検討している方が、今すぐに動き出すべき理由を解説していきます。

現在、薬局業界は比較的売り手側が有利な状態となっています。

しかし、この状態が長く続くとは限りません。

将来的にどのようなリスクがあるのでしょうか?

・薬局市場に成長性があまり見られない

医薬分業が進められるようになってから多くの期間の中で、既に医薬分業率は7割にも及んでいると言われています。

そのため薬局市場に将来成長性があるのかと言われると、これ以上ないのではないかとも考えられます。

・経営環境の悪化

先程もご紹介したように、調剤報酬算定要件の見直しや薬価の引き下げ、さらに2019年10月に行われる消費増税やジェネリック医薬品によって生まれる在庫圧迫などの問題により、徐々に薬局の収益性が低下しています。

このまま改変なく続くようだと、今は大丈夫でも後々経営がかなり厳しくなっていくかもしれません。

・薬剤師不足や後継者探しの難航

近年、少子化の影響や薬学部が6年制に移行したこと、さらに薬剤師国家試験合格率が低下していることなどを受けて薬剤師不足が続いています。

現在はまだ働いているスタッフで賄えても、スタッフも年齢を重ねていけば引退を考えることもありますし、そこで新しい薬剤師がきちんと確保できるかどうかは難しいところです。

オーナー自身も既に60代以降というところも多く、後継者を探してもなかなか良い人材が見つからないというケースも多く見られます。

将来的には薬局に上記のようなリスクが襲いかかってくると考えられるでしょう。

大手薬局メーカーの場合、市場の成長性を危惧し、できるだけ市場規模を広げていきたいと考えているため、新規出店ではなく8割以上にも及ぶ中小規模の薬局を買収していく動きが見られています。

そのため、薬局M&Aが非常に活発化しているのです。

今はまだ売り手市場が有利になっているものの、いずれは大手薬局メーカーの買い手市場になると考えられます。

ですから、事業継承やM&Aを検討しているのであれば早めに動き出していった方が良いのです。

事業継承・M&Aは1年以上の長期間かかるケースもある

薬局の事業継承やM&Aは、様々な手続きや審査を経てようやく行われるものです。

そのため、時間がかかってしまうケースも十分に考えられます。

目安としては、それぞれの薬局ごとにも変わりますが、大体半年から1年は事業継承・M&Aに費やさなくてはいけないということが言えるでしょう。

時間がかかってしまえば、その間にどんどん薬局の市況も変わって買い手市場へと移行していきます。

「事業継承・M&Aをしようと考えているけれど、まだ大丈夫」と楽観的に考えていると、いつの間にか買い手が見つからなくなってしまう可能性があるので注意しなくてはなりません。

事業継承・M&Aで今すぐに動き出すなら、アテックに相談しましょう

薬局の事業継承やM&Aに検討している方で、将来的なリスクも踏まえた上で今すぐに動き出さなくてはいけないと感じた方は、事業継承やM&Aをサポートしてくれるアドバイザーに依頼するべきです。

しかし、アドバイザーも適当なところではなく、きちんと実績が多く、さらに薬局の事業継承やM&Aに特化しているところを選ぶ必要があります。

おすすめは、創業から20年以上薬局M&Aのサポートをしているアテックです。

アテックはこれまで多くの薬局でM&Aをサポートしており、実績が多いという魅力があります。

また、実際に薬剤師などの専門職を有しているスタッフもいるため、専門的な部分も相談しやすいです。

アテックの場合、薬局側と薬局を買いたいと考えている企業や独立を考えている個人薬剤師とのマッチングが行えるサイト「ファーママーケット」の運営にも携わっています。

薬局の事業継承やM&Aにこれほどまで特化しており、さらにサポート内容も充実していることから、アテックはとても利用しやすい仲介業者だと言えます。

薬局側からの相談は無料なので、ぜひ気軽に相談してみましょう。

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