現在調剤薬局で勤めている薬剤師の中には、いずれ自分自身の調剤薬局を持ちたい、独立したいと考える方は多いかと思います。
しかし、現在勤めている薬局のオーナーになろうと思っていてもなかなかうまく行かず、結果的に独立を諦めてしまう方は多いです。
そんな中、大手の調剤薬局グループには独立を考えている方に対して「独立支援サービス」を提供しているところがあります。
調剤薬局の独立支援サービスとは、どのような内容になっているのでしょうか?
今回は、調剤薬局の独立支援サービスについてご紹介していきます。
調剤薬局の独立支援サービスの内容
調剤薬局の独立支援サービスと一口に言っても、様々な種類があることをご存知でしょうか?
今回はその中でもいくつかピックアップし、独立支援サービスの内容をご紹介していきましょう。
・管理薬剤師として働き完全独立での開業を目指すサービス
企業が持っている各地にある調剤薬局で、店舗管理薬剤師として勤務した後、経験を積んでから完全独立するという方法があります。
この場合、企業グループの調剤薬局で働きながら経営と店舗管理に関するノウハウを学んでいきます。
事業継承の際には企業側がサポートしてくれるので安心です。
また、独立後でも経営に関する相談や研修会に参加できるシステムを設けているところもあります。
ただ、この場合だとすぐに独立して自分の調剤薬局を持つということができません。
この独立支援サービスを取り入れている企業の中には5年〜10年程度は店舗で勤務することを推奨しているので、独立するまでかなりの時間がかかってしまうでしょう。
場合によっては店舗を薬剤師が買い取った時に企業グループの加盟店に入らなくてはいけないことがあります。
完全独立を考えている場合は、店舗を買い取った後にきちんと完全独立できるかどうかをチェックしてから利用した方が良いでしょう。
・フランチャイズ加盟店として開業を目指すサービス
フランチャイズ加盟店の場合、上記に比べて比較的早く開業を目指せるサービスになります。
ノウハウを習得し開業するための準備が必要となるので多少の期間は必要となりますが、上記サービスよりも早く開業できます。
フランチャイズの場合、経営・営業指導から設備・システムの導入、医薬品購入、人材指導に関するノウハウまで、全てフランチャイズ契約をした本部から得られます。
そのため、薬剤師としての経験はあるものの経営に関するノウハウ・知識がないという方でも安心して利用できます。
ただし、フランチャイズということは毎月ロイヤリティを支払っていかなくてはならず、経営が安定していない最初の頃は大きな負担がかかってきます。
また、ブランド力があまりない本部とフランチャイズ契約してしまうと、名前で売ることができず経営面で苦労する可能性が高いです。
独立支援サービスを利用するメリット
上記で独立支援サービスの内容をご紹介しましたが、場合によってはデメリットが存在しています。
しかし、それでも独立支援サービスを利用するメリットがあるのです。
どのようなメリットが見られるのでしょう?
・仕入れや資金繰りで有利になる
自分の力と資金だけで調剤薬局を開業することは可能です。
ですが、それでも独立支援サービスを利用した方が良い理由の一番に、仕入れや資金繰りで有利になるという点が挙げられます。
調剤薬局では処方される医薬品を仕入れ、さらに在庫を管理して資金繰りを安定させる必要があります。
例えば、不足してしまっては困るからと医薬品を多めに発注した際に、きちんと捌けられれば問題ありませんが場合によっては在庫として残ってしまうことがあるでしょう。
医薬品にも期限が設けられているため、それまでに捌けられなければムダになってしまいます。
独立支援サービスを利用すると、企業が安定して大量に医薬品を発注できるため、安く仕入れられるルートが用意されています。
また、中には全国の加盟店から不動在庫となっている医薬品をマッチングさせ、交換するサービスを用意している企業もあります。
こうしたサービスが受けられるのは、独立支援サービスを行っている企業ならではと言えるでしょう。
・介護施設や地域ヘルスケア関連企業と連携できる
来局する方だけの対応では安定した利益につながらないことがあります。
安定した利益を生み出すなら、地域の介護施設やヘルスケア関連企業との連携に取り組むと良いでしょう。
自分から独立している場合は、介護施設やヘルスケア関連企業に対し自ら営業に行く必要がありますが、連携システムがすでに備わっている企業の独立支援サービスであれば、薬を届けるだけでなく、施設全体でのアセスメントや服薬指導、飲み合わせのチェックにも参加でき、売上げアップにつながります。
地域ヘルスケア関連企業についても、訪問診療所や看護ステーション、ケアマネジャーと連携し、在宅でも高度なチーム医療が受けられるようになります。
これは患者側にとっても利点であり、薬局側にとっても顧客を増やせることが大きな利点になります。
・集客のためのツールを活用できる
フランチャイズ加盟店の場合、ブランド力の高い企業名が入っていればその分集客にもつながりますが、それでも安定した利益が出ないことがあります。
そんな時に活用できる集客ツールを独立支援サービスでは提供してくれるのです。
例えば、栄養や食事に関するセミナーを企画したり、独自のポイントカード発行やメール配信システムを作ったりすることで、多くの方に利用してもらえるように取り入れていきます。
人気のエリアになってくると調剤薬局が病院・クリニックの周辺だけで数店舗存在しているケースもあります。
他の調剤薬局と差別化するためにも、集客ツールは活用していった方が良いでしょう。
・新規調剤薬局の設立やM&Aサポートが受けられる
基本的に調剤薬局の独立支援サービスは、既存薬局でオーナーが引退する時に事業承継を実施するケースが多く見られます。
しかし、中には新しい調剤薬局でオーナーを務めたいという方もいらっしゃるでしょう。
独立支援サービスの中には、新規調剤薬局の設立やM&Aをサポートしてもらえる場合があります。
新規薬局設立の場合、新規開業案件を紹介してもらったり、施工や医薬品の発注、レセコン選定まで幅広いサポートを行ってくれます。
また、M&Aサポートは加盟店ではなく独立を目指せます。
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独立支援サービスについてご紹介してきましたが、調剤薬局のオーナーになりたいという方に対して様々なサービスを提供していることが分かりました。
ただ、加盟店となるケースが多いため、完全独立を目指したい方にはデメリットになってしまう部分もあるでしょう。
独立支援サービスを受けつつ、完全独立を目指したいという方は、アテックのサービス活用がおすすめです。
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