M&Aの仲介を行っている会社は、売り手と買い手から支払われる手数料で成り立っているケースが多いです。大手の仲介会社に依頼すると、最低でも2,000万円程度かかってしまいます。そのため、個人で経営している調剤薬局を1店舗だけ売却したいと言った場合には不向きだと考えられるでしょう。

今回の記事では、調剤薬局のM&Aや売却に手数料が発生する理由や手数料の内訳、M&A仲介会社が多く採用しているレーマン方式について、アテックが行っているM&Aについて解説していきます。調剤薬局のM&Aや売却を検討している人は、ぜひ参考にしてみてください。

■調剤薬局のM&Aや売却に手数料が発生する理由



調剤薬局のM&Aや売却を行う際に、仲介会社を通すケースは比較的多くなっています。仲介会社を通すということは、専門的な知識を持つスタッフからアドバイスをもらえるため、手数料が発生するのは当たり前だと言えるでしょう。

しかし、手数料にはいくつもの種類があり、手続きの度に新たな手数料が発生するというケースもあります。では、具体的にどのような理由から手数料が発生するのかみていきましょう。

・通信技術が今ほど発達していなかった

通信技術が今ほど発達していなかったため、調査や情報収集のために費用がかかることが以前は多かったです。それが、手数料が発生する要因の1つだと考えられます。今でこそインターネットをフル活用すればお金をかけずに調査や情報収集が可能になっていますが、M&Aがスタートしたばかりの頃はそうではありませんでした。

そのため、現在でもその流れを受け継いで、手数料を取っているという会社が多くなっているのです。 このような背景から、中間報酬として手数料が発生し、それを企業の調査費用や案件に関する情報収集費用としていたと分かれば、納得できる人も多いはずです。

・M&Aの需要が今ほど多くなかった M&Aは、少子高齢化の進行に伴い、後継者問題に悩む調剤薬局オーナーが増えることで需要が高まってきました。そのため、以前は成功報酬型の仲介会社ではビジネスが成り立たなかったのです。

完全成功報酬型のM&Aは、手数料がかからずに成功した時だけ報酬を支払うという仕組みになっています。現在はそのような仕組みでもビジネスが成り立ちますが、M&Aの案件が少なかったころは手数料を取らなければ仲介会社として経営ができなくなってしまうという状況にありました。それも、調剤薬局のM&Aで手数料が必要になる理由の1つになっています。

■手数料の内訳について



手数料には、着手金、中間金、月額報酬、相談料、企業評価費用、最低手数料、成功報酬といったものがあります。次は、これらの手数料がいったいどのような費用なのか解説していきます。

・着手金

着手金は、仲介会社などの専門知識を持つスタッフに依頼をする場合、最初に支払う手数料です。着手金は基本的に、作業費や調査費として活用されます。

資料の作成や企業価値を評価するために必要な情報を集めたり、M&Aの候補を選定したりするために必要となります。作業の代行費用として支払われる手数料なので、万が一M&Aが成立しなかったとしても返金されることはありません。

・中間金

中間金は、M&Aの交渉相手との話がまとまって、基本合意書を締結するタイミングで支払う手数料です。中間金の金額は、案件によって異なります。成功報酬の見込み額から出した金額を支払うケース、一律で同額を支払うケースなどがあるので、依頼するM&A仲介会社がどのような仕組みになっているか予め確認しておいた方が良いでしょう。

・月額報酬

月額報酬は、リテイナーフィートも呼ばれる手数料です。弁護士や税理士などに顧問依頼する場合と同じように、毎月固定で顧問依頼量を支払う場合に発生します。

月額報酬制を採用していると支払う金額が固定となるので、分かりやすいというメリットがあります。しかし、M&Aが長期化してしまうと手数料の負担がかなり大きくなってしまう可能性も考えられるため、メリットとデメリットが紙一重です。

・相談料

相談料は、M&A仲介会社によって設定が大幅に異なります。初回だけ相談料無料、相談の時間に応じて料金が変動、何度相談しても無料など、M&A仲介会社の考え方によって変わってきます。

最近は、何度相談しても相談料が無料というケースが増えているので、相談だけしてみたいという場合でもハードルが低くなりつつあると言えるでしょう。中には、無料で簡易企業価値評価やノンネーム情報の提供を行っている会社もあります。

・企業評価費用

企業評価費用は、企業の価値を算出し、レポートにしてもらうためにかかる手数料です。専門的な知識を持つプロに依頼するため、費用がかかるのは当たり前です。

この手数料の相場は、企業の規模や資産状況などによって異なるため、一概にいくらと明記することはできません。しかし、数十万円程度はかかると思っておいた方が良いでしょう。

・最低手数料

最低手数料は、成功報酬額の中で最低でも支払わなければいけない手数料です。取り引きの金額が少なければ少ないほど、最低手数料の金額は小さくなります。しかし、最低手数料は仲介会社によって異なるケースも多いので注意しなければいけません。もし、取引金額が少なそうだと感じたら、最低手数料が少ない仲介会社を選ぶのが得策です。

・成功報酬

成功報酬は、最終的な契約書を交わした段階で支払う手数料です。多くの仲介会社ではレーマン方式で成功報酬額を算出しています。当たり前のことですが、取引の金額が大きくなればなるほど成功報酬も高くなります。

■M&A仲介会社が多く採用しているレーマン方式とは?



レーマン方式は、M&Aの多くが採用している成功報酬を決めるための計算式です。続いては、レーマン方式がどのようなものか解説していきます。

・レーマン方式とは?

レーマン方式は、取引の金額に応じて報酬利率をかけ合わせることで決まるという仕組みになっています。5億円までは5%、5億円~10億円は4%、10億円~50億円は3%、50億円~100億円は2%、100億円以上は1%の利率をかけ合わせます。

これは、ドイツの経営学博士・レーマンの学説にちなんで名づけられたものです。レーマンによると、企業の業績をアップさせるための要素を資本と労働に分けて考えた場合、資本は純利益÷総資本、労働は純利益÷従業員数で求められるとされています。この計算式で、資本比率や労働比率をしることができます。

・レーマン方式を取り入れるメリットとデメリット

メリットには、レーマン方式を活用することで、予めM&Aがどのくらいの費用でできるか知れるという点が挙げられます。成功報酬がどのくらいになるか知ることができれば、経費にも目星をつけやすくなるでしょう。

また、確実に利益を手に入れられるというメリットをM&A仲介会社が享受できます。それも、レーマン方式ならではのメリットだと言えます。

デメリットには、規模が小さいM&Aでは当事者の負担が重くなりやすい、企業によって成功報酬に差が出てしまうといった点が挙げられます。レーマン方式はどれほど規模が小さいM&Aだったとしても5%に料率が適用となるため、固定報酬の方が経費の負担を軽減できる可能性も高いということになるのです。

また、取引金額のベースが異なったり、逆レーマン方式を導入したりしているケースでは、企業ごとに成功報酬が異なります。さらに、レーマン方式の料率が異なるケースもあります。

■アテックの場合はどうなっている?



M&Aはいくつもあり、どこに依頼をするのがベストなのか悩んでしまう人は少なくありません。そこで続いては、調剤薬局のM&Aを行っているアテックがどのような報酬規程を定めているのかご紹介します。調剤薬局のM&Aに関するノウハウを豊富に持っているアテックだからこその方法もあり、1店舗の調剤薬局譲渡をベースに考えているので個人経営のオーナーにこそ知っていただきたい情報となっています。

・相談料

アテックの相談料は、1時間までは3万円、その後は30分ごとに5,000円となっています。しかし、譲渡を検討している人の相談料は無料です。さらに、アテックとの取引実績がある場合は、取引料金から差し引くというサービスも行っています。

・企画料

出店企画料は20万円以上、許認可の申請や指導にかかる料金は5万円となっています。

・薬局M&A仲介料

アテックの仲介料は、成功報酬型となっています。基本報酬は300万円、そしてそこに取引金額×5%という計算式で算出された金額を加算して仲介料を出すという方法を採用しているのです。譲渡をする人は、仲介手数料が不要です。

・業務受託料

業務受託料は、業務委託受託契約で定められることになっています。顧問料は、直近の決算書から分かる売上高の月平均の1%相当です。ただし、最低月額顧問料は15万円としています。

・出張料

交通費は実費、宿泊費は1万5,000円です。日当は、社長や部長クラスだと5万円、課長クラスだと3万円になります。

・薬局価値評価算定基礎料金

薬局価値評価算定基礎料金は、年商1億円未満だと30万円、年商1億円以上だと40万円となっています。しかし、アテックで仲介や媒介、斡旋などをした場合は、薬局価値評価算定基礎料金が無料です。

・その他にかかる費用

その他には、弁護士や税理士、公認会計士、行政書士、司法書士などを雇った場合にかかる費用、印紙代、振込手数料、郵便料、通信費などの諸経費です。

・注意点

アテックに依頼した場合、出張料やその他の費用以外でかかった消費税を依頼した調剤薬局がオーナーが負担しなければいけません。出張は、移動にかかる時間と仕事にかかる時間の合計が6時間以上になる場合を言います。

宿泊の有無は業務の内容によって、アテックが判断します。また出張を行う際は、交通費や宿泊費、そして日当の預かり金の申し受けをアテックでは行っているので、予め把握しておくようにしましょう。

アテックでは、調剤薬局のオーナーが少しでも多くの手取りを手にできるように、企業努力を惜しまない会社です。個人でのM&Aは非常にハードルが高いですが、報酬規程がオープンになっているアテックなら安心してサポートを任せることができるでしょう。大手の調剤薬局M&A仲介会社の中には最低でも2,000万円程度かかってしまうところも少なくありません。

しかしそれでは、個人のオーナーが依頼しにくい状況を生み出していると言っても過言ではないのです。そのような中でアテックは、1店舗の調剤薬局譲渡をベースに考えているので個人経営のオーナーでも気軽に相談しやい環境も整っていることが分かるでしょう。

■調剤薬局のM&Aや売却を考え始めたらアテックに相談を



調剤薬局のM&Aや売却を考え始めたらぜひ相談していただきたいのがアテックです。 最後に、アテックがどのような会社か、どのようなサービスを提供しているのか解説していきます。

・アテックについて

アテックは、日本初の調剤薬局M&A仲介会社として創業した会社です。スタッフは少数精鋭ですが、これまでに数々のM&Aをサポートしてきました。少子高齢化などが原因で調剤薬局の経営環境は大きく変動しています。そのような中で、調剤薬局の経営には高度な技術が必要だと考えられるようになっています。

そんなアテックでは、中立で公正な立場からオーナーの理想を実現へと導く、多くの後継者候補が登録している、迅速な問題解決と未来戦略によって要望に応えるといった特徴を持ち合わせている調剤薬局M&A仲介会社でもあるのです。ハッピー・リタイアを実現したいのであれば、アテックに相談してみる価値は大いにあると言えます。

・ファーママーケットについて

アテックは、ファーママーケットという調剤薬局M&Aマッチングサイトを運営しています。ファーママーケットには、薬局を譲渡したいと考え得る薬局オーナーと独立を検討している薬剤師や薬局買収を検討している経営者が多く登録しています。

売却希望と購入希望の一覧をファーママーケットの確認することもできるため、条件に合う後継者を見つけやすくなっているのです。お互いに条件が合えば、後々トラブルになるリスクも大幅に軽減できるので、メリットはかなり大きいと言えるでしょう。

もし、調剤薬局の売却に関して悩んでいるのであれば、アテックへの相談を検討したり、ファーママーケットに登録してみたりといったところから始めてみても良いでしょう。不安などがある場合は、気軽にアテックまでご相談ください。これまでのノウハウや実績を活かしながら、それぞれに最適な提案をさせていただきます。
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