後継者のいない調剤薬局がM&Aを検討すべき理由

大切に続けてきた薬局を事業継承したいと考えても、誰に継承すれば良いのか悩む経営者も多いでしょう。

事業継承が必要な理由について理解することで、継承問題についてしっかりと考えることができます。

事業継承の必要性や継承しないとどうなってしまうのかを解説していきましょう。

また、後継者がいない場合にオススメのM&Aについてもご紹介します。

1.事業継承が必要な理由とは?

事業継承とは、現在経営を行っている者から新しい後継者に引き継ぎをすることを言います。

事業継承には様々な種類がありますが、なぜ継承が必要となるのでしょうか?

第一の理由としては、経営者の年齢が挙げられます。

日本の経営者の平均年齢は57歳、引退を考える年齢は70歳と言われています。

50代であれば、まだまだ健康で体力的にも問題なく働ける年齢となり、薬局の経営に関しても問題なく行えるかと思いますが、年齢を重ねるにつれて体力的な問題が多くなってしまいます。

特に、病気がちになり入退院などを繰り返してしまうと、働いている従業員にも迷惑を掛けてしまうので事業を続けていくことが難しくなることも考えられるのです。

経営者の気力がなくなってしまえば、仕事に対するモチベーションも下がってしまうので経営者として従業員を先導することも難しく、薬局の経営に様々な影響を与えてしまうことが考えられます。

そのほかにも、世間とのギャップやニーズに対応できないなど問題も増えてくるので、自分よりも若い世代に継承することで時代に合わせた事業を展開することができるようになるのです。

そのため、経営者のモチベーションが下がってしまう前に事業継承することが重要となるでしょう。

2.事業継承しないとどうなる?

では、タイミングを逃してしまい事業継承しなかった場合、薬局の経営はどうなってしまうのでしょうか?

【収益の減少】

事業継承しなかったことで、経営者の年齢が上がってしまうと世間とのギャップが大きくなってしまうことがあります。

薬局は様々な世代の人が利用するため、ニーズに合わせた事業展開も必要です。

若い世代にも気持ち良く利用してもらうためには、経営についてしっかりと考える必要があるので経営者を若い後継者に譲ることで様々なアイデアが生まれるでしょう。

ですが、改革を行わないことでほかの薬局に顧客を奪われてしまい、収益が減少することも予測できます。

収益が減少してしまえば最終的には薬局を続けていくことができなくなってしまうので、廃業してしまう可能性もあるでしょう。

大切な薬局をなくさないためにも、事業継承に関しては早めに考えることが大切です。

【従業員とのトラブル】

適切なタイミングで事業継承しないことで、従業員とトラブルになる可能性もあります。

例えば、上記のように収益が減少してしまえば給与についても見直され減少してしまう可能性もあるでしょう。

すると、従業員にも生活があるので退職せざるを得なくなってしまいます。

すると、残った従業員で経営をカバーしなくてはいけないので、急なトラブルに対応できなくなったり、精神的にも辛くなってしまうことが予想されます。

また、万が一廃業となってしまう場合には、退職してもらうこととなるので転職に応じてもらうよう説得も必要になります。

3.事業継承の種類とは?

上記のような問題を回避するためにも事業継承については早めの段階で考える必要があります。

ですが、適切な継承者がわからない場合には悩むことも多いです。

そこで、事業継承の種類について確認していきましょう。

それぞれのメリットやデメリットについても解説していきます。

【親族内継承】

事業継承の中では最も多い種類となります。

文字通り、親族に事業を継承することとなりますが、自分の子供に継承させる経営者が多いのではないでしょうか。

子供以外にも夫や妻、兄弟や姉妹、孫などが当てはまります。

メリットとしては、親族なので従業員としても受け入れやすいことが挙げられます。

また、後継者として早い段階で決めることができるので、事業についての相談や方針についても早い段階で説明でき、継承に向けての準備も進められるのでトラブルが少ないことが予想できます。

しかし、親族の中に後継者として働く意欲や素質があるとは限りません。

経営者としての器があるのかを見極める必要があるでしょう。

また、相続人が1人ではない場合には後継者の決定が難しくなる場合もあります。

親族内でトラブルになることもあるので注意が必要です。

【役員・従業員継承】

親族の中に後継者がいない場合や後継者として働くことを断られた場合には、親族以外に継承することとなりますが薬局で働く役員や従業員に継承させることが多いでしょう。

優秀な従業員に引き継ぐことで、薬局の経営を問題なく続けることができるようになります。

経営や業務について把握している人物となるので引き継ぎもしやすいメリットがあり、従業員からの理解も得やすいでしょう。

ですが、株式所得など資金力がない場合や個人債務保証の手続きなどで問題が起こる可能性もあるので注意が必要です。

4.M&Aで未来を見据えた継承を行える

上記のように、親族内や親族外で後継者を探す方法もありますが、どちらも良い人材がいなかった場合には継承者を選出することができなくなってしまいます。

その場合、事業継承はできないのかと諦める人もいるかもしれませんが、第3者から後継者を選ぶ方法もあるのです。

近年注目されている「M&A」という方法となるのですが、「Mergers&Acquisitions」の略で合併と買収を指します。

規模や資本力のある企業に買収・合併してもらうことで経営権を譲ることができ、後継者のいない薬局でも取り入れることは可能となっています。

M&Aで行う事業継承のメリットについて解説していきましょう。

・後継者問題の解決

M&Aを行う最大のメリットとしては、やはり後継者問題が解決することです。

家業を継ぎたいと思わない親族も増えている時代ですので、廃業することなく経営を続けることができます。

そのため、従業員の雇用を守ることにもつながるでしょう。

・事業発展の期待

将来性のある企業や経営資源の豊富な企業に事業継承することで、自身では成しえなかった事業の拡大を見込める可能性もあります。

社内体制が変わり、従業員の成長を促す機会が増えることもあるので、従業員にとってもスキルアップやモチベーションのアップが期待できるでしょう。

このほかにも、廃業にかかるコストが必要なくなるなどメリットがあるので、M&Aについて理解することは継承者を探す際には有効的な手段と考えられます。

5.アテックなら適切な後継者を見つけられる

薬局の経営者で後継者がいなく悩んでいる人がいるのであれば、アテックに相談することをオススメします。

アテックは、日本で初めて薬局の仲介を行った会社です。

M&Aをサポートしてくれるので事業継承で悩んでいるのであれば相談してみてはいかがでしょうか?

また、アテックでは薬局の譲渡を考えている経営者とM&Aを考えている人をマッチングを行う「ファーママーケット」も運営しているので、興味があれば活用してみるのも良いでしょう。

事業継承で悩む薬局経営者は多くなってきています。

親族や従業員の中から後継者を選出することもできますが、事業の発展を望んでいるのであればM&Aを選択すると薬局の存続だけではなく、経営に関する心配も必要なくなるでしょう。

アテックはM&Aの仲介をサポートしています。M&Aに興味がある経営者は一度相談してみてはいかがでしょうか?

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