現在調剤薬局に従事している経営者の中には、M&Aや事業継承をした後もその調剤薬局に携わりたいと考えている方もいらっしゃるでしょう。
しかし、実際に引き継ぎを終えた後も従業員と共に残ることはできるのでしょうか?
今回は、調剤薬局の事業継承後の流れやその後の過ごし方についてご紹介しましょう。
目次
どこまでがM&Aなのか?
後継者問題や年齢など、様々な理由で調剤薬局経営者が第三者に事業を継承するために、M&Aは今非常に注目されています。
実際にM&Aで事業継承を進めていくと、最終的に業務の引き継ぎを行うことになります。
M&Aが終了した後の経営統合のプロセスは「PMI」と呼ばれ、M&Aで最も重要な段階と捉えている専門家も多いです。
M&Aにおいては、成立してから事業継承が完了しても、社風や仕事の進め方などが一致しないままにしてしまうと、最終的に破綻してしまう可能性があります。
そういった意味でも、PMIを上手く行うことがM&Aの成功に大きく関わってくると言えるでしょう。
大切なのは、経営者自身が引退するということだけで捉えるのではなく、これまで一緒に働いてきた従業員や築き上げてきた事業をしっかりと引き継いでもらおうと考えることなのです。
M&Aにおいて、PMIを常に意識しながら進めていけるよう心がけなければなりません。
PMI終了後も薬局に残れる?
では、引き継ぎを終えた後でも経営者がこれまでと同様に薬局に残ることはできるのでしょうか?
実際には、M&Aの事業継承後もそのまま残ることは可能です。
M&A後も自分が業務に携わりたいという考えを持っている経営者は非常に多いです。
特に、薬剤師の採用が難しいエリアや、経営者が残った方が業務への影響が低くなるという理由で、買い手側もそれを希望していることが少なくありません。
特に体調の問題もなければ、これまでの業務経験・人脈などを活かし、譲渡後も薬局に残り貢献することができるでしょう。
買い手側の会社の方針によって残れるかどうか変わることもありますが、経営者が残りたいという希望を条件として出せば、M&A交渉でもそれを踏まえて進めていくことができます。
M&Aの利用目的は経営者によって様々
M&Aを利用した経営者の事例をご紹介しましょう。
M&Aを依頼したまだ若い経営者は、自分の年齢や才覚を踏まえ、事業拡大の困難さに頭を抱えていました。
しかし、それなりに会社も大きくしてきたことで、エリア内では上位の規模にすることができたため、今後も大きな会社の元で事業展開して成長していって欲しいと考えていたのです。
M&Aは、経営者の引退が必須と捉えている方も多く、この経営者も自分の処遇について気にされていました。
しかし、会社にとっては自分が残って貢献した方がメリットが大きいのではないかと悩んでいたのです。
このような場合、事業継承を目的としないM&Aを利用することができます。
例えば、営業を得意とする経営者であった場合、特定のエリアの営業責任者として残って活躍することも可能です。
M&A後は、買い手側の会社に事業責任的立場を譲る形となりますが、その会社に迎えてもらうというケースです。
他にも、業界大手の会社に譲渡し、これまで一緒に働いていた従業員とともに新事業開拓の最前線で活躍しているという経営者もいます。
調剤薬局の経営者として働いてきた経営者だからこそ、その方が持つ知識やノウハウを活かしていくことが求められているのです。
このように、事業継承を目的とせずにM&Aを利用することも可能です。
経営者としての役割としてではないものの、一緒に働いてきた親しみある従業員とともに今後も活躍していきたいと考えているのであれば、そういった点も踏まえて考えていくと良いでしょう。
事業に積極的に関与することで得られること
事象継承を目的としたM&Aをする場合でも、経営者や代表権のない取締役など、その他の形で会社に残るというケースは多々あります。
M&A後の在り方は、一通りではありません。
事業から離れて新しい人生を歩むという経営者ももちろんたくさんいますし、そのまま事業に関与し続けてなくてはならない存在として残るという形を取っている経営者もいます。
こうして見ても、調剤薬局経営者の意向がM&Aにおいて非常に重要になり、その意向によって方向性が決まると言っても過言ではないと言えるでしょう。
経営者自身の状況や、M&A後の従業員への対応など、あらゆるポイントを考えてどのような道を選ぶのか決めていくことをおすすめします。
薬局に残りたい場合は仲介業者を利用しよう
事業継承をするにあたって、経営者自身の過ごし方だけでなく、従業員の雇用存続など様々な条件が出てきます。
そんな時は、より的確な買い手会社を見つけるためにも薬局M&Aの仲介業者を利用しましょう。
M&Aの最大のメリットは、その事業を存続できるという点だけではありません。
従業員の雇用の存続や取引先との関係維持、事業拡大・発展など、M&Aには多くのメリットが存在します。
中でも、仲介業者に依頼するメリットは、譲受先となる買い手側探しをしっかりと行うことができるということです。
大手に事業継承し、従業員の雇用状況を改善したいという経営者や、これまでの社風や仕事の進め方、方針など、引き継いで欲しい点を理解してもらうためにも、相手選びは非常に重要なポイントになります。
M&Aの仲介業者は、財務状況・取引先・販路・従業員の技術・方針など、様々な内容を専門的な視点から把握し分析してくれます。
経営者の希望や条件を基に、最適な相手を探してくれるのです。
交渉の代行やM&Aに関する不安や困り事についても、しっかりと本質的に捉えて解決してくれます。
条件に合う相手を見つけ、満足のいくM&Aをしていくためには、より信頼のおけるM&Aの仲介業者に依頼することも重要と言えるでしょう。
アテック・ファーママーケットがおすすめ
どのような目的で、M&Aを進めていきたいのかは、経営者ごとに大きく異なります。
アテックは、そんな経営者を主役として、希望する条件や不安をしっかりと受け止めつつ、最適な買い手を見つけてくれます。
1991年に創業開始して以来、アテックは調剤薬局M&Aの専門会社として長年の実績とノウハウを培ってきているというのも特徴です。
資金はもちろんのこと、M&A後の従業員の雇用存続や経営者自身の過ごし方など、柔軟にサポートしてくれます。
約25年もの間調剤薬局に専門特化してきたからこそ、事業継承に必要な知識・ノウハウを積んだスタッフが揃っているため、満足のいくM&Aをすることができるでしょう。
実際に、事業継承には薬剤師が応援に入り引き継ぎを行っている例もあります。
経営者や従業員、取引先にも差支えがないようM&Aを進めていくためには、アテックは心強いパートナーになってくれるに違いありません。
また、ファーママーケットは薬局を譲渡したい経営者と、買い手のマッチングができるサイトになっており、アテックが運営しています。
薬局M&Aを専門に続けてきたことでアテックは信頼度も根強く、多くの経営者、買収希望者が集まっています。
条件や希望に合う相手を探すために活用するのも方法の1つでしょう。
今回は、M&A後も経営者が薬局に残ることはできるのか、事例を踏まえて詳しく見てきました。
実際に事業継承後も、薬局に残っている経営者はたくさんいます。
満足のいくM&Aをするためには、経営者自身の希望や従業員の今後など、あらゆる条件をしっかりと考え、より信頼のおける仲介業者に依頼することが大切です。
アテックやファーママーケットは、そういった経営者の良きパートナーになってくれるに違いありません。