理想の買い手を想像して「チェックシート」をつくろう。
M&Aは、一種のお見合いのようなものです。まず売り手と買い手、双方が条件を出し合う。そしてお互いの条件がある程度マッチすれば、お見合いでいう「顔合わせ」にあたる具体的な交渉が始まります。
ですから、まずは、買い手に提示する譲渡の条件を決める必要があります。どんな経営者、どんなタイプの企業に、いくらくらいで売却したいのか。従業員の雇用については、どうするつもりなのか。店名は残したいのか…、といった具合です。
ところが、ある程度決めたつもりでも、予想外の条件が出てくると迷うものです。
たとえば、「従業員全員の雇用を継続してくれる企業に売りたい」と考えていても、「若手の従業員しか引き取らないが、相場より相当高く買う」という買い手が現れれば、多少は心がゆれるかもしれません。逆に、「全員の雇用を継続する」と言われたら、うれしくて、他の条件をすっかり忘れてしまうかもしれません。
そこでおすすめなのは、チェックシートをつくっておくことです。頭の中を整理できるし、考え方がブレるのを防げます。
チェックシートで頭の中を整理する
薬局系事業承継の決定版
「上手に薬局を譲渡するための、たった一つの方法」より