売り手も買い手も増えている
私たちは薬局M&Aを20年以上手掛けてきましたが、ここ数年は取扱件数が飛躍的に伸びています。
M&Aが急増した最大の要因は、売り手と買い手が大幅に増えたことです。
売り手については、団塊の世代が引退年齢に突入したからです。団塊の世代の引退は、薬局業界に限らず、様々な業界で事業承継問題、技術承継問題などを投げかけています。
一方、買い手については、現在、業界再編成が進んでいます。大手チェーンは猛烈な出店攻勢をしかけ、中堅チェーン店も店舗数拡大で迎え撃ちます。
競争に勝つためには、イチから店舗をつくるよりも、すでに医療機関や患者様と密な関係を築いてる店舗を買収した方が有利です。
そこで古くから営業している薬局の人気は高いのです。
譲渡価格は上昇中
需要を反映して薬局の譲渡価格は上昇傾向にあります。 M&Aには、いくつかの手法がありますが、たとえば、「買い手」が「売り手」の薬局事業だけを買い取る「事業譲渡」の場合、譲渡価格は10年前と比べると、案件にもよりますが、おおよそ3~5割上昇しています。
また、M&A全般で買取条件がゆるやかになる傾向もあります。
たとえば、技術料が月200万円以上の薬局なら、問題なく譲渡可能です。過去には技術料100万円で譲渡先が見つかった例、また借金があるにも関わらず譲渡できた例もあります。
もちろん、薬局の譲渡は価格ありきではありません。
大切なことは、リタイアした後も、薬局がハッピーなカタチで存続していくことです。
人物本位で選びたいから、チェーン店ではなく独立希望の薬剤師個人に譲渡したいと考える人も大勢います。
いずれにしても、買い手が大勢集まるM&A事業者を利用すれば、選択肢は広がります。
大切な薬局経営を任せられる譲渡先がみつかる確率は飛躍的に高まるわけです。
M&Aには3つある